大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)2689 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意(後記)は、上告理由を明示しない不適法なものである。

弁護人豊秀夫の上告趣意(後記)第一点は原審の審理が迅速を欠き憲法三七条一

項に反するというのであるが、記録によると第一審より記録が送付されたのが昭和

二八年二月二七日であり、直ちに上告趣意書最終提出日が三月二七日と定められ、

口頭弁論は、四月二七日に行われ、五月一一日に判決されたものであつて、審理は

極めて迅速であり、違憲の主張は、その前提を欠くばかりでなく、仮に迅速を欠い

た裁判であつても判決に影響する憲法違反といえないこと当裁判所の判例であるか

ら(昭和二三年(れ)一〇七一号同年一二月二二日大法廷判決、刑集二巻一四号一

八五三頁)所論は、理由がない。

同第二点は、累犯加重が憲法三九条に違反するというのであるが、当裁判所の判

例は、右に関する刑法の規定を違憲でないとしているから(昭和二四年(れ)一二

六〇号同年一二月二一日大法廷判決、刑集三巻一二号二〇六二頁)理由がない。

論旨第三点は、証人の費用を被告人の負担としたのを違憲であるというのである

が、そのような訴訟費用負担が憲法三七条二項に反しないことも亦当裁判所の判例

であるから(昭和二三年(れ)三一六号同年一二月二七日大法廷判決、刑集二巻一

四号一九三四頁)論旨は理由がない。また記録を精査しても刑訴四一一条を適用す

べきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年一一月一〇日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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